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「自分の力」を最大限に発揮させるのが目的。主力はNK細胞療法

 
 

◆最近、免疫療法が注目され始めています。ハイパーサーミアとセットで併用される免疫療法の意義と、クリニックで取り組まれている免疫療法の種類は?

免疫療法は、人間がもともと持っている免疫細胞を使い、あくまでも「自分の力」を最大限に発揮させることを目的としています。ですから、治療をすることによって身体にダメージを与えることはありません。免疫力は体力です。抗がん剤などが「攻めの治療」とするなら、免疫治療は「守りの治療」とも言えます。当クリニックで取り入れているのは、「NK細胞療法」と「CTL(細胞障害性Tリンパ球)療法」「樹状細胞療法」で、1回50ccの静脈採血か1時間程度のアフェレーシス(成分採血)を行って5〜6回分のリンパ球を採取します。このリンパ球を厳重な管理の下で培養し、NK細胞、CTL、樹状細胞として増殖・活性化させていきます。

主力としているのが「NK細胞療法」です。がん細胞は健康な人でも毎日出現していますが、そのほとんどは主に、体内のNK細胞によって、成長・発育する前に破壊されています。自然に備わっている免疫細胞という意味で「ナチュラルキラー細胞」と言われ、「NK細胞」とはその頭文字を取ったものです。若い人ががんにかかりにくいのは、このNK細胞の活性が青年期に最も高くなり、40歳代で半減、高齢者は著しく低くなるためです。培養には高度な技術が必要で、培養担当者の技術力の差によって、雲泥の差がでますが、当クリニックでは、NK細胞培養の専門家である照沼裕先生(福島県郡山市の総合南東北病院免疫・温熱療法科科長)と共同で責任を持って培養活性化をしています。ですから、高品質高純度で、まさに青年期の強さを持ったNK細胞を患者さんの体内に注入することが可能です。                            
                                  
CTLも非常に強力な免疫細胞で、NK細胞と同様に直接がん細胞を攻撃できます。この二つの免疫細胞は、がん細胞への攻撃の仕方に得意・不得意があり、お互いに補完しあってほぼ全種類のがん細胞に対応できるようになっています。ただ、CTLを誘導することは難しく、十分な抗がん力を備えたCTLとするには樹状細胞が必要です。CTLは、樹状細胞と遭遇して抗がん力を強化します。樹状細胞はこのCTLに一撃必殺の技を教える教育係で、正常細胞のふりをしているがん細胞の見分け方も教えてくれるのです。

どの種類の免疫細胞が、対象となる患者さんのがんに効くのかは、完全には分かっていません。ですから、免疫療法の種類を選択する場合は、患者さんの状態を見ながら組み合わせていきます。リンパ球の培養コストがかかるため、免疫療法は決して安い治療ではありませんが、当クリニックではハイパーサーミアなどの併用で相乗効果が生み出され、「費用」対「効果」の面からみても必ず満足していただけるものを提供できると思っています。

患者さんから成分採血するアフェレーシス器
 
 
患者さんから成分採血するアフェレーシス器
 
   

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