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  身体に優しいがん治療 免疫療法と温熱療法(ハイパーサーミア)  
   
 
パネルディスカッション・質疑応答  
■パネルディスカッション・質疑応答



◇座長

近藤 元治氏(京都府立医科大学名誉教授・千春会ハイパーサーミアクリニック院長)
◇パネリスト
佐藤  忍氏、浅尾 高行氏、藤内  祝氏

 

◆佐藤先生のところの温熱療法と免疫監視療法の治療の進め方は?

佐藤 患者さんの状況に合わせて相談させてもらうが、基本的には免疫監視療法は4週に1度、BRPを静脈注射し、温熱療法は1週に1度の治療を実施する。それを組み合わせて行っている。

◆浅尾先生が行われている肛門の温存手術だが、多くの人があきらめて肛門をなくしている。本当に魅力的だと思う。腫瘍の大きさがどのくらいなら温存できるのか。

浅尾 教科書では2、3センチとなっているが、多少大きくても温存できる。

◆最近、「切らずに治したい」と希望される患者さんが増えてきた。その時の対応は?

佐藤 がん治療には、手術が必要だという認識は共通のものだ。免疫監視療法と温熱療法を併用して行うにしても、がんの進行に追いつけない場合もある。われわれは患者さんと命のやり取りをしている。患者さんの病状など、ケースバイケースだが、手術をしたほうがいいという場合もある。

浅尾 相談を受けて一番困るのは、手術したほうがいいのに、それでも嫌だと言われる人。われわれは手術もできない場合のサルベージという考え方を持っている。よく考えてほしいのは、一番、大事なQOL(生活の質)は命だということ。手術されたほうがいい場合は、手術を勧めている。

藤内 口腔がんの場合、審美障害や機能障害などがつきまとうが、手術で生存率があがることも理解してもらいたい。

<会場からの質問>
◆前立腺がんで抗がん剤治療と放射線治療を受けている。骨に転移しているがどうしたらいいのか。

近藤 骨に転移しているとかなりの痛みがあると思う。痛みに対するハイパーサーミアの効果はすごいものがある。治療をすると転移したところの痛みはかなり軽減できると思う。

◆温熱マットなどが市販されているが、がんに効果があるのか。

近藤 マットや温泉などは、皮下5ミリから1センチのところは加温できるが、身体の内部は38度以上は上がらない。ただ、それががん治療にまったく意味がないのかといわれると、そうでもない。免疫細胞というのは、温度が上がれば活性化する。ただそれで我々がいうハイパーサーミアと同じようながんに対する効果が出るのかというと、それは間違いだ。

   

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