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  ハイパーサーミアは精神的な不安軽減にも効果

 
 

◆患者さんの精神面のケアと治療効果への影響についても注目され、聞き取り調査などを実施されているようですね。

精神面のケアというのは、がんと闘う上で非常に大事なことです。事実最近は、患者さんの精神状態が治療効果や延命に大きな影響を及ぼすという報告が、医学学会をはじめ、様々なところで次々と出されています。外国の臨床事例の中でも、がんに対して楽観的だった患者さんのほうが抗がん剤もより効果的で、延命率もよかったというデータがあります。

西出病院では2002年から2006年にかけ、ハイパーサーミアを受けられた患者さん89人に対し、精神面に関する聞き取り調査を実施しました。その内容は、前年に東京で開かれた国際QOL学会第1回環太平洋集会で、ヨーロッパのがん治療学会が提案していた聞き取り調査の質問票を基にして行っています。

調査は治療開始前と8回のハイパーサーミアが終了した後の、計2回行っています。その結果、治療開始前と比べると、約44%の患者さんに総体的なQOLの改善がありましたが、それと同様に、約42%の方が心理的な改善、つまり精神的な不安の軽減があったと回答されていました。さらに、治療効果があった患者さんは、そうではなかった患者さんに比べて、治療前の時点から、精神的な不安が少なかったということも分かりました。ハイパーサーミアそのものによる精神的な効果と、精神面が治療効果に影響を与えていることをうかがわせる結果だと思います

 


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